X(ツイッター)で見かけた情報を調べてみました。
きっかけの投稿
先日、X(あ、ツイッターのことですけども)で、下記のポスト(あ、ツイートとかエックセズとかのことですけども)を目撃しました。
最も病む仕事と言えばコールセンターだけど動物の写真をデスクに置いとくだけで休職する人が減ったと自動車事故対応してる知人に教えてもらった。
— カモシカ (@kamoshika_en) 2023年8月7日
とんでもないクレーマーから電話がきたらモニターを猫の写真に切り替えるらしい。本人もストレスが低減されるし、モニターを見た周囲の同僚が察して
なるほど、動物写真を眺めることによるストレス軽減か。アニマルセラピーなんてのはよく聞くけど、写真だけでも効果があるというのはあまり考えたことがなかった。
なんて、やや感銘を受けました。ただし、「本当か?」という懐疑的な思いも強い私。まず、このツイートをしている方が「何者か」がよくわからない。転職系の情報発信しているインフルエンサーっぽいですが、所属なども明らかでないし、「外資系」とか「アメリカ人上司」などのワードが出てくる方は、やや注意して見るべきだと思っています。
この方の情報の信用度についてはさておき、引用RTなどを見ていると、確かに「机に写真を飾っていた」という方はいらっしゃるようで、必ずしも嘘とは言えないだろうなと思っています。
ここからは、では実際に「ストレス軽減」というところの真偽を調べます。
ストレス軽減効果はあるかどうか、論文をチェック
結論から言うと、この効果があるかどうかについては「確定的ではないものの、効果はありそうだ」と考えています。
参考にしたのは、ある3つの論文。1つ目は、2020年のもの。
元の論文にアクセスできなかったので、CNNの記事を引用すると、「英国のリーズ大学が西オーストラリア州観光局と協力した実験によれば、可愛い動物の動画を30分見せた後に、血圧・不安率が低下した」という事象が認められたようです。
次の2つの論文では、犬に特化したものとなっています。こちらも、効果があるとするもの。
The Effect of Dog Videos on Subjective and Physiological Responses to Stress (2021)
https://doi.org/10.1080/08927936.2021.1999606
Examining the Effects of Nature and Animal Videos on Stress (2023)
https://doi.org/10.1080/08927936.2023.2210439
2023年のほうの論文では、「子犬の動画・動物の幼児の動画には、幸福度を上げる効果があることが示唆された」という旨の記載があります。
一方で、このような効果を否定する論文もあります。
猫動画・画像を視聴することによるストレス緩和効果,気分状態への効果 (2021)
https://doi.org/10.4992/pacjpa.85.0_PD-030
こちらでは「猫動画・画像を視聴することによって得られる特別な効果は示されなかったといえる。」と結論づけられています。
ここからは個人的な推測ですが、動物の種類による効果の違いというのはもちろんあると思いますが、「犬は効果があるが猫にはない」ということはないと思われます。ですので、2021年の猫では効果が見られなかったというのは、「子猫の動画でないと効果が薄い」とか「ストレス・気分状態の測定方法になんらかの問題があった」などの可能性が考えられます。
オススメしたい動画
上記の結果からすると、「動物の赤ちゃん」がより有効なようですね。
ただ、自分が最初に見たのは「猫ちゃんの眠そうな動画」です。
赤ちゃんも含まれていますが、基本的には大人の猫。個人的にはストレスが溜まってるときにこれを見てるだけでかなり落ち着いた感覚があります。
特に、猫があくびしてる瞬間がなんか力が抜けるんですよね。ループはするものの、動画としても3時間と長尺であるので、垂れ流しにいいんじゃないかと。
これは赤ちゃん特化の動画。もうめちゃんこキュートです。いろんな種類が入っています。なんとなく心拍が落ち着くような気がする。あと、上の動画もそうでしたが、人間の声が入ったりしないのがよいですね。これもちょっと大事な気がします。
ワンちゃん派はやはり犬オンリーのほうが効果があるのかも、と思いこちらも。超長尺で、成犬も子犬も出てきます。どれも可愛いけれど、個人的には1つめの猫ちゃんたちのほうが癒される感覚がw
根拠はありませんが、やはり好きな動物の姿がまず癒されやすいのではないかと想像しています。さらにそれが幼児、赤ちゃんであればより効果が増すのではないかと。
あなたも、心の健康のために、アニマル動画を活用してはいかがでしょう。