読書量はあんまり多くない私が、今週のお題「好きな小説」に答えてみます。
家守綺譚(著:梨木香歩)
「好きな本」を問われて、必ず一番最初に挙げるのが、梨木香歩の家守綺譚です。
『西の魔女が死んだ』が一大ヒット作である梨木香歩先生ですが、個人的には家守綺譚の世界観や書きっぷりがあまりにも好きで、初めて読んだ学生時代の頃から、今もたまに読み返す一作になっています。
少し不思議な世界観の中で、生命の儚さと美しさが描写されつつも、劇的でなくゆるやかな日常が描かれる傑作だと思っています。
主人公の巻き込まれっぷりが、現代文学の主人公っぽくて、ついつい感情移入しちゃいます。
星降り山荘の殺人(著:倉知淳)
ギミック系ミステリー。世間的な評価がまちまちなんですが、初めて書店で手にとって1ページ目を見たときに、こりゃあ面白そうだと唸ったことを今でも覚えています。
読書にハマり初めて、古本屋に入り浸っていたあの頃の中でも、ひときわ印象深い一冊。もしかすると、読書家の皆さんには物足りなかったり、仰々しかったり、わざとらしかったりするのかもしれないのですが、個人的には大好きな作品。
幻惑の死と使途(著:森博嗣)
森博嗣大先生に圧倒的に影響を受けた学生時代だったのですが、彼の知性のかけらにも手は届かぬまま大人になってしまいました。
S&Mシリーズは、人生で始めて読破したシリーズものの作品だったのですが、どの巻も熱中して楽しみました。キャラクターがいいんですよね。犀川先生みたいになりたかったし、西之園萌絵みたいな女の子とお近づきになりたかった。本当に。
そんな中でも、この『幻惑の死と使徒』が一番面白かったというか、心に突き刺さった一作でした。
まあ、読み返していないので内容を覚えていないのですが。とにかくこれが面白かったという記憶だけがある作品。
四畳半神話大系(著:森見登美彦)
流石に森見登美彦まで持ち出すのは、もはや自分の恥部をさらけ出しているかのようで赤面するほどなのですが、この作品を出さないのは嘘過ぎるので載せました。
森見登美彦先生の書く世界がいかににヘンテコで愉快なことか。まるで常人とはかけ離れたキャラクター造なのに、あまりにも生き生きとキャラクターが躍動するのがまた凄い。
まあそんなそれっぽいことを並べようとしてみましたが、正直に白状すれば、あまりにも明石さんが好きすぎます。
もちろん夜は短し…も読んで、そっちでも黒髪の乙女に恋しました。なんなんでしょうね、森見登美彦。
唯一無二の書きっぷりと、ヘンテコで、優しかったり熱かったりする世界がたまりません。
まとめ
以上、私の好きな小説を紹介してみました。
最近は時間が取れなくて、腰を据えて長編を読むというのはできていないけれど、もっといっぱい読みたいですね。