ささざめブログ

さめざめと語ります。日記、エッセイ、短編、感想、その他。

生成AI音楽 ✕ セルフ音源 の現在地点が割と凄い

複雑だけど、楽しい

生成AIを活用した何か。もうかなり身近に感じられるようになっていて、特に私の仕事の領域のプログラミングの世界ではもう手放せなくなっています。

もう一つ、私の趣味にあるのが音楽で、聴くだけじゃなくて演奏するのが好きなんですよ。

もともと、あるロックバンドをやっていて、まあ全然動員とかなくて解散しちゃって、その後は弾き語りでしばらくライブハウスとか出てたという感じなんですが、結局お金も根性も技術も足りなくて、本格的に継続するのは諦めてしまいました。

さて、ここからが本題。音楽とAIのかけ合わせの話。

この話ってかなりデリケートで。まあそもそも今の生成AIの文脈自体がそういう危険性があるんですが、基本的には剽窃に加担していると思います。

特に問題視されているのは画像生成の分野ですが、音楽も同様で、まあ既存の音楽を学習して作っているわけですから、あまり良いもんじゃないよなぁと思います。

ただ一方で、ここ最近流れてくるAI楽曲のクオリティの高さには正直ビビリます。世界の音楽チャートだと、AI産であることを黙ったままSpotifyに乗せて、何百万リスナー獲得した、なんて話もあるとか。

youtu.be

(↑個人的に一番ビビったのが、こたけ正義感のYouTubeで投稿されたED応募の曲)

こりゃ本格的に、ちょっとオリジナル曲ほしいな、なんてときに、人間の曲を使う必要がない、と判断されてもおかしくないなと思うわけですね。


ただ、じゃあ自分でも使うか、というと、今までは首を捻ってました。

というのも、AI曲って、歌詞とかテーマとかはプロンプトで与えられるけれど、実際の曲そのものはAI任せだったという認識なんですよ。(正確にはそうじゃない物もあったと思いますが、クオリティ的にそもそも満足できる品質に満たしてなかった)

そんな認識でいた私だったんですが、最近ツイッターで流れてくるSunoの最新の話をみて、びっくり。

これってもしかして、自分の曲をAIでリファインできるのでは?と。

で、実際、できました。自分の弾き語りとか、バンド時代のデモ音源と、整形した歌詞テキストを読み込ませて、再出力。

完全に同じメロディとかビートを再現するのは難しいんですが(使いこなせてないだけかもだけど)、かなりの精度で、やりたかったことが実現されている。

(2025/07/23追記 一時公開していましたが、クローズしています。別途公開予定。かも。)

こりゃ凄い。本当の元曲は、下手くそな弾き語りなんですが、フルバンドでアンビエントなサウンドで聴ける曲になる……。ちゃんと主旋律は保ってるし、日本語もかなり自然。多少変、っていうか元の曲と違ってくるところはあるけど大枠で違和感はなし。

でも、やっぱり複雑ですね。頑張って練習したあの頃とか、時間かけてスタジオに籠もってたあの時間とかが、一瞬でこんなきれいなものが出来上がってくるのかと思うと。

まあただ、この流れはもう止まることはないでしょうし、音楽なんてそもそも切り貼りの世界ですからね。あるいみ必然なんだろうなぁと思うことにしているのです。

今は、自分の音声を完全に残すのはできなさそうなんですけど、それもいずれできそうですよね。色々と複雑だけれど、「こうしたい」がすぐに実現できるのはやっぱり楽しい。でも複雑……。難しい感情です。


やっぱり、プロンプトだけ渡す。歌詞だけ渡す。というやり方はちょっとやりたいとまで思えないのですが、リフとかメロディとか、仮歌を渡して、一曲に整形する、という使い方なら楽しく使える気がしているこの頃です。

ちょっとしばらく遊んでみようと思います。