
佐崎一路 原作、佐保 漫画『 あたしメリーさん。いま異世界にいるの……。』を読んだので、感想・レビューを書きます。
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紹介・感想
群雄割拠。今や数え切れないほど存在する「異世界」モノ。その中にはモンスターに転生して無双したり、クラス全員といっしょに転移して最強の存在になったりと、ある程度のよくあるパターンというのが存在します。
そんな異世界モノのなかでも、これは流石にほかでは見たことないというパターンだったのが本作。読んで字のごとく、あの有名怪談・メリーさんが異世界に行っちゃいます。
まあある意味では、有名キャラクターとか、史実の人物とかが異世界転生する系の作品に近いっちゃ近いのかもしれないですね。
主人公は、メリーさんからの電話を受ける男子大学生。春の新生活。超常現象巻き起こるオカシなアパートに引っ越してきてしまったのが運の尽きだったのか、メリーを名乗る少女から電話がかかってき始め、その居場所がどんどん近づいてくる。
色々あって、とうとう対面してしまうという瞬間に、なぜか異世界に転移するメリーさん。まあこのあたりのギミックもかなり奇想天外なんですがそれはさておき、そこからは、現実世界からアドバイスをする青年と、異世界を生き抜きながら、青年を殺すために異世界を脱出すべく戦うメリーさんという2つの軸で物語が進行していきます。
現実世界と異世界の視点で物語が動いていくという意味では、悪役令嬢に転生したおじさんのアレとか、実況と解説のアレとかにも近しい部分があるかもしれませんね(笑)
設定のところから察していただけるかもしれませんが、全編に渡って割とクレイジーよりで、めちゃくちゃ怪奇現象に巻き込まれているのにドンカン系の主人公も変だし、クレイジーサイコ幼女と化しているメリーさんもめちゃくちゃ変。つまり、ギャグ漫画です。
いい意味で、予想ができない一作である一方で、読者がふるいにかけられる部分も多いのではと思ったり。
個人的には、とにかく、あまりにも主人公がドンカン系すぎるので、もうちょっと察せよ!と思っちゃうところです。
でも、てっきりメリーさんが異世界に行っちゃった、というだけのワンアイデアでパツン!と終わる作品かと思いきや、意外にも物語に動きがあって、この先もどんな展開がまっているのか全然読めない……。
漫画3巻では、まさかの手法で、超大物ボスを撃破したメリーさん。果たして、次に彼女に待つ敵は……。
というところで引きなんですが、4巻の発売は来年ということらしく、またずいぶん待ちだなぁと思いふける今日なのでした。
個人的な推しキャラは、アパートに取り憑いている幽霊さん。可哀想なので早く幽霊として認知されてほしい。
成仏してほしい、のほうが正しいか。いや、正しくないか。
