
大森蜜柑 原作、住吉文子 著、『地味で目立たない私は、今日で終わりにします。』を読んだので、感想・レビューを書きます。
(購入はコチラから)
紹介・感想
婚約破棄モノもずいぶん色々と読みましたが、今日読んだのはまたずいぶんと重みのある物語。
祖父に厳しく育てられた主人公・ラナは、化粧もさせてもらえず地味で目立たないように生きていた公爵令嬢。ある日、その国の聖女を害したとして婚約破棄をされ、信じていた人から暴行され足が折れるほどの重症を与えられ、さらには家からも追放されてしまう。
そんな最悪のスタートから始まる、よくある令嬢モノという感じの始まりなんですが、物語は早々にちょっと特殊な方向に。
主人公は、実はもう一つの顔があり、令嬢である日々に隠れて、実は市井に出て宿屋を経営していた女主人でもあったという始まりかた。
追放されたところから立て直すという物語はよくありますが、実は拠り所がすでにあり、悲しみには塗れつつもそこから新たな人生が始まるのだと、明るく歩み始めます。
正直に言うと、最初はちょっと面喰らうというか、ちょっと置いてけぼりな感じはあるんですが、読み進めていけばすぐに慣れ親しんでしまいます。
しかし、そんな新たな生活もすぐに、婚約破棄をしてきた王子やら聖女の影に脅かされる。全然心休まらない作品でした。
既刊8巻で、物語はかなり佳境という雰囲気が出ていて、もしかすると次巻で最終巻か?というところ。
聖なる力に目覚めた主人公の活躍もありつつ、とにかく気になるのは、主人公の恋模様の行く末。
ある二人がその相手となるのですが、一体どっちとくっつくんだいと。この感覚は、「花より男子」クラスのやきもきですよ。
読みながら、おいおい!と。お前はどっちとくっつくんだい!と。というか、ふたりとも幸せになって欲しいのに、なんかそうなる未来が全然見えないんですよね。このキャラクターたちは、どうやって結末を迎えるんだろうと。どうやって今の状況を打破していくんだろうと。
読んでいると、正直結構もやもやする展開が多いんですが、ソレ以上にこの先どうなるんだろうが気になりすぎて、一気に読み切ってしまったのでした。
ちなみに私は花沢類派です。
前世まで巻き込む人間関係(ネタバレ注意)
既刊中盤で、主人公だけでなく複数のキャラクターが前世からのつながりがあることが明らかになるんですが、この辺がまたあまりにも重い(笑)
愛が重いよ!と思いつつ、こうなってくると私の推しの王子様(ウィル)に勝ち目はあるのか……?と不安になってきています。
ただ一方で、なんかずっと伏線が張られていて、結局ウィルがラナを射止める雰囲気もあるんですよね。
でもでも、それはそれでシンがかわいそうじゃん!と。
この気持ち、どうしたらいいんですかね。
まあ、花沢類は結局選ばれなかったしな、と思うと、仕方のないことなのかな……(笑)
まとめ
あまりにも露悪的な聖女様にちょっと胃もたれしちゃうような部分はあるものの、最終的にはキャラクターたちの運命の行く先が気になって仕方ない一作でした。
聖女様の経緯も可哀想なので、ハッピーエンド好きな私としては、みんなが幸せになってほしいんですけどね。でも、彼女にはもうその資格はないかも……とも思ったり。
とりあえず、ヒーロー役となる二人はどちらも魅力が多いので、ぜひ読んでみて、どちら派か考えてみてはいかがでしょうか。

