ささざめブログ

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【漫画】チートもなしに、命がけ『キコリの異世界譚~転生した少年は、斧1本で成り上がる~(既刊3巻)』の感想

天野ハザマ 原作、藤本キシノ 漫画『キコリの異世界譚~転生した少年は、斧1本で成り上がる~』を読んだので、感想・レビューを書きます。

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紹介・感想

異世界ファンタジーでは、主人公にチートと呼ばれるほどの特殊能力が与えられ、それを駆使して跳梁跋扈の無双劇を繰り出すという作品が多いですが、そんな風潮に反旗を翻すかのごとく、地道に努力して実力を積み重ねるというタイプの作品も存在します。

今日読んだ『キコリの異世界譚』はまさにそういう作品。主人公は一応、元・地球人のいわゆる「転生者」。ではあるんですが、前世の記憶はおぼろげだし、別になにか特殊な能力があるわけでもない。出会う人には「(冒険者としての)才能がない」とまで言われる始末。

それでも、この世界を生き抜くと心に誓う主人公が、死闘を繰り返しながら徐々に実力を身に着けていく様が描かれて、もうめちゃくちゃ熱いです。


物語は、とある街に主人公のキコリがたどり着くところからスタート。

多くは語られないのですが、かつての故郷からは、木こり用の手斧一本だけを持たされて追い出されたような境遇で、どん底からのスタートといった感じ。

とは言え、よくあるような「不当に蔑まれる」みたいな描写は回想のなかくらいでしか今のところ出てこず、物語が始まって以降は、あくまで「新人冒険者の少年」としての扱いを受けます。

世界観的な特徴でもあるのですが、冒険者に関わる人々の死生観みたいなところがかなりドライで、「一歩間違えれば即死」という環境であることがわかります。そこから生み出される緊張感がすごいんです。

で、早速キコリもクエストをこなすために街の外に出るわけですが、初めての敵・ゴブリンの恐怖度も半端ない。

某ゴブリン専門スレイヤーがいてもおかしくない位の強さを持っている感じで、既刊3巻の範囲で、最後まで油断のできない相手となっています。

斧をメイン武器として、命を賭しながら、ゴブリンをはじめとしたモンスターたちと戦い抜き、成長していく。

既刊の範囲では、とにかくここが物語的な熱狂ポイントで、自分としても興奮した部分でした。


ヒロイン的に主人公と関わることになる、ギルド職員のアリアさんという女性がいるのですが、彼女とキコリの関わり方も凄く特殊で、他ではあまり見たことのないような関係性が築かれます。

そもそも男女関係になっていくのかどうかも定かではないのですが、少なくとも主人公にとって、もっとも重要な存在となりつつある彼女との関係がどうなっていくのかも見どころです。

2巻からは新たな仲間も登場するのですが、ここでも、よくある「可愛い女の子」とかではない、もふもふで頼りになるやつが仲間になるんですが、これもまたいい。

個人的に大好きなゲームで、聖剣伝説LOMという作品があるんですが、そこに登場する憎めない獣人商人の「ニキータ」というキャラクターがいるんですが、どこか彼を思い出すキャラクターに仕上がっていました。まあ彼よりずいぶん信頼できる感じでしたが(笑)

生き残ることすら容易でない世界で、彼らの命がどこまで保たれるのか、目が離せない一作です。

まとめ

これはまた熱い異世界ものを読んだなぁという感触を得ました。

最近、トレーニングに目覚めつつあるこの頃なのですが、この作品を読むと、なんか自分ももっと頑張ろうと思える一作でした。