
未来人A 原作、天上 涼太郎 漫画『失格王子の成り上がり冒険譚』を読んだので、感想・レビューを書きます。
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紹介・感想
王が病に伏している間に、第一王子の兄に追放され、かねてからの願いであった冒険者となり、異空間・アウターを攻略するファンタジーバトル漫画。
一番のフックになるのは、やはりこの「アウター」という舞台。ここの設定が秀逸で、そこから生まれる物語が魅力的な一作でした。
主人公が子供の頃から憧れたアウターとは、外界から断絶された空間で、一方通行のゲートを通じて入ることができ、中には草原や海原などの自然の空間と、ここに訪れ、外界には帰らないことを選択した人々が作り出した街や集落が存在します。
この空間の中では、人々の戦闘力の源となる「器」という概念が。この器が多ければ多いほど(一般的に)強者であるとされ、その器に、魔物を倒した際に手に入る「魂力」が器にたまることで、能力が成長する。
それと同時に、魂力が溜まった器は、それ一つずつが「命」となっていて、アウター内では器の回数分は「死んでしまっても生き返ることができる」というわけです。
そんな世界で、主人公がもつ器は、ただ一つだけ。つまり、その空間においてはほぼ最弱の存在として扱われてしまう、というところから物語が始まっていきます。
まあ言ってしまえば、例のごとく、そこから成り上がり最強になっていくというわけなんですが、この器の設定が生み出す緊張感は凄く良いんですよね。
主人公以外の仲間は、一瞬で命を落とすこともあり、その描写で敵の圧倒的強者感や絶望感が描かれる。一方で主人公は一度たりと死ぬことは許されない。
全5巻の中で、数度の圧倒的ピンチがあるのですが、その度にどうやって生き残れるのだろうかとワクワクしたのでした。
キャラクター性も秀逸で、特に最初に仲間になる3人と、終盤で重要キャラとなる、ある魔物が凄く良かったですね。
妬み嫉みが繰り広げられたりするのかと思いきや、ちゃんとしっかり仲間としての絆が描かれたり、思わぬキャラクターがメインヒロイン枠に飛び出してきたり、適度にオバカなので和ませてもくれたのでした。
全5巻で完結ということで、最終巻については、流れ的にはやや唐突に結末が描かれています。
とは言え、物語的にはしっかり完結が描かれていて、思わぬ真実に驚かされたりもしました。
間の物語ももっと読みたいと思わせる一作で、総じて、大満足でした!
めちゃくちゃハ◯ター
つい先日読んだ別の漫画でも、同じことを言ってしまいましたが、本作は、特に冒頭がめちゃくちゃ某ハンターハンターでした(笑)
(余談ですが、このときの記事はゆうきそにすけ先生にも反応いただいてしまいました笑)
善人のおっさんのコミカライズがハンター意識してるってのはそうなので嬉しいのです。が、ジロのスキル4回の使い所は幽白も意識してるので、無限に使ってるように見えて4回制約をどのようにしてるのかも今後見てもらえると嬉しいです♪
— ゆうきそにすけ@11/7コミックス発売! (@yuuki_sonisuke) 2025年11月4日
なんでもそう思っちゃうだけじゃないの?と思わせそうなんですが、マジで1巻を読んでみて欲しいです。もうね、めっちゃくちゃ「グリードアイランド」なんですよ。
一度入ったら帰ってこられない空間。ついた先は草原。クリアを諦めた人間が商売をしていたり、その街に定住していたり。中には、ルーキーを狩ってる輩がいて……とか。要素だけみたらめっちゃそうでしょ?
もちろん、そこから発展して、この作品独自の面白さが展開されていくわけなんですが、冒頭があまりにもソレだったので、笑ってしまったのでした。
まとめ
この設定にワクワクしない男子はいないでしょう、という感じの熱い漫画でした。
過去と未来が交差する仕掛けも、目新しさはあまりないかもしれませんが、やっぱりグッときますね。
絵柄はやや独特で好みが分かれるかもしれませんが、魅力的なキャラクターが形どられた一作となったのではないでしょうか。
