
久真 やすひさ 作『ダンジョンの幼なじみ』を読んだので、感想・レビューを書きます。
(購入はコチラから)
紹介・感想
これはささざめ的にもうドチャクソストライクな、ダンジョンファンタジーラブコメが繰り広げられたのが、この『ダンジョンの幼なじみ』でした。
実は、随分前から積読状態で、電書ライブラリに入れたままにしてたやつを、昨日初めて読み始めたところ、こりゃ面白いわと。今まで読んでなかったことを後悔しちゃうくらいの一作でした。
難攻不落のダンジョンの最奥。冒険者たちがまだ誰も到達したことのないその最下層にやってくるのは、一見極普通の青年・ヴァン。彼の目的は、ダンジョンの主であり、最強の存在として恐れられる黒龍王・リューカ。でも実は、ヴァンとリューカは、幼少期を共に過ごした「幼なじみ」で、ヴァンがダンジョンに潜るのも、ただ彼女と遊ぶため。そんな二人の関係性を「あーもうこいつら早くくっついちゃえよ」と思いながらニヤニヤ見守る系のファンタジーラブコメ。
この手のラブコメ作品は、枚挙にいとまがないというくらいに色々あるわけですが、本作は色々と工夫・特色があって、他のソレとは一線を画す仕上がり。
まず舞台設定な「ファンタジー」「ダンジョン」という要素がくすぐられる要素。ただラブコメ一辺倒ではなくて、バトル要素もあれば、大きな物語的なうねりもあって、特に既刊の終盤はめちゃくちゃ熱い展開です。
加えて、本作を最も象徴的にしているのが、本来はダンジョンの最奥で冒険者を跳ね飛ばす最後の関門であるはずのモンスターたち。通称「4バカ」。彼らの存在なんですね。
彼らが担う役割は、「リューカを信奉してヴァンと敵対」とか「主を裏切って転覆を企む」とかでもなく、ただひたすら「ヴァンとリューカの関係性を見守って尊ぶ」みたいなこと。
めちゃくちゃメタ的な言動モリモリで、四者四様の「幼なじみラブコメ」の愛で方をぶつけ合いつつも、ときに協力し合いながらヴァンとリューカを応援する。こいつらがいるおかげで、色んな視点で二人の関係が楽しめる気がします。ヴァンの感情表現が乏しくて、真意がなかなか読めないだけに、彼らの存在が楽しく読み進めるために大活躍してると感じました。
笑って泣ける的な要素も
ラブコメについての言及が多くなりましたが、基本的にはコメディ要素が多め。最初はシリアスに登場したキャラクターでも、次の話ではコメディ要員になっていたりして、気楽に楽しめる一作でした。
でも、実はちょっと思わぬところで泣きそうになったりも……。
個人的に一番グッと来たのは、とある事情で、魔物に変装してダンジョン1階でゴブリンの親分と一緒に働いていたヴァンに事件が巻き起こる回。
スパダリ的で、どんな敵も寄せ付けないような最強の男・ヴァンが、精神的に追いやられるような状況に陥ったときの、ゴブリンの親分との会話でもう涙がね。
それくらい、各キャラクターの魅力が詰まっていて、感情移入できちゃう一作なのでした。
まとめ
大好きな作品がまた一つ増えましたね。これはオススメしたい一作でした。
既刊ラストは、もうめちゃくちゃ物語の佳境って感じで、このあとどうなるの!?って感じのドキドキが半端ないです。
読み始めるなら今だよ!と思っているささざめでした。
