
灰羽アリス 原作、七瀬真 漫画『転生令嬢は逃げ出した森の中、スキルを駆使して潜伏生活を満喫する』を読んだので、感想・レビューを書きます。
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紹介・感想
貴族令嬢として生まれながら、忌み嫌われる黒髪を持ち、貴族なら当然持っているはずの魔力も持たない、現世からの転生者である主人公・ララと、その異母弟でこちらもまた魔力を持たない少年・ウィル。
蔑まれて生きてきた二人と、彼らが愛した子犬のハティ。二人と一匹が、家を抜け出し、新たな人生を歩んでいく異世界ファンタジー作品。
主な舞台は、中立の森と呼ばれる、国家間の緩衝地帯となっている森の中。強靭な魔物が跋扈する魔の森のど真ん中で、優雅にログハウスを立てて、現代的快適ライフを過ごすことになっていきます。
全5巻完結なわけですが、ストーリーとしては、家から抜け出したララたちが、実家の呪縛から解き放たれて、平穏な暮らしを手に入れることができるのかというテーマ部分がしっかり描かれ切ります。
ちょっとばかり先が気になる感じもありつつも、この手の作品の中ではかなり綺麗に畳んだ方という感じがして、オススメしやすい一作でした。
例によって、チート能力を手に入れて、森の中のスローライフをエンジョイするという流れを持ってはいるものの、「無双」みたいな感じではなくて「ちゃんと地に足をつけて生きていく」みたいな雰囲気が魅力の一つ。
ララは世間知らずだし、ウィルはまだちっこいしで不安しかない二人を、おっきいモフモフのハティ、優しいお姉さんのドライアド、面倒見の良い有能メガネのアロンという3人が守るという布陣なんですが。この3人が凄く心強い味方というか、特に前者二人はまあそりゃズルいだろうっていうキャラクターなんですが、とにかく頼もしい存在。
個人的には、ララはちょっとわがままなのとトラウマによる臆病な面が強いところ、ハティが言葉足らずなところなど、ヤキモキするポイントはいくつかあって、そのしわ寄せがアロンくんに行ってる気がしましたね(笑) 不憫メガネでした。こういうキャラに幸せになってほしい。
なんだかんだいって、この作品の一番のヒロイン(ヒーロー)は、弟ウィルくんでしたね。
可愛くて守られるだけの存在だった彼が徐々に成長し、家族を守るために強くあろうと決意する。その姿が愛おしかったです。
ラストは、この先の未来も呑気な姉を守り続けるのだろうなぁと予感させる感じで幕を引くんですが、姉のためなら全てを投げ出す激重感情持ち弟キャラになるのでは、なんて思っちゃったささざめでした(笑)
まとめ
終盤、あるキャラが加わる展開のところは、ちょっと都合が良すぎる感じもありつつ、「赦し」の描写がどこか心に残りましたね。皆幸せになってほしいな、と思わせられる家族たちでした。
ヒーロー役が登場したときに、「あ、お前がヒーロー役やるの!?」ってびっくりしたので、未読の方は是非読んで、同じ驚きを味わってみてほしいですね。
