
プチトラウマでした
仕事終わり。今日はパートナーの帰りも遅いということで、彼女を待つ間に買い物を済ませることに。
スーパーの入口近く。いつもは足を止めないくだものコーナーをふと見ると、お安い青りんごを見かけました。1個でお値段140円くらい。
品種はあの有名な王林。あ、王林って青りんごなんだ、とここで人生初の知識を得ました。それくら、フルーツとは縁遠い生活をしている私です。
りんごは好きなんですが、まあ単純に生活のなかでそもそも果物を買うという習慣がないので、スーパーで買うなんてもってのほかだった私。
ただ一つ、りんごには嫌な思い出がありました。
中学生の頃のこと。推定50代女性の理科教師が、なにを考えたのか、ある日突然、全員にりんごと包丁を配って「いまから皆さんに、りんごの皮剥きをしてもらいます」なんて突然のりんごバトルロワイヤルが始まったのです。
中学生男子。別に普段からお料理をするわけでもなく、もちろん上手くは剥けない。

で、鮮明に覚えてるんんですが、見様見真似で剥こうとした結果、普通の剥き方と逆向きに刃を当ててたんですよ。それをそのBBAに見られて、なんかすごい怒られたんですよね。で、なんかそのままガッてを持たれて、「こうでしょ!」と皮むき共同作業をさせられた。
なんか、当時の僕にとってそれがなんかすごい屈辱的だったんですよね。そもそもムカつく先生だったんですが、その一件以来本当になんか生理的に無理になってしまって、憎しみを抱いたのを覚えています。
今考えると、しょうもない話なんですが、ずっと胸には残り続けていたりんごの思い出。それを思い出しながら、りんごをかごにいれたのでした。
切ってみる
ここぞとばかりに、以前なにかのポイント交換かなにかで手に入れていたペティナイフを持ち出し、あのとき失敗した皮むきにさいど挑戦してみることにしました。


が、断念。よく見る、くるくると1枚できれいに剥く、みたいなのはやっぱりできません。ちょこっとやろうとしたけれど、上手く刃が入らないしすぐちぎれちゃって、やっぱりやめようってなっちゃいました。あの中学生時代の自分が顔をのぞかせます。やっぱりお前は不器用だ、と。
でも、おとなになった僕は一味違います。りんごなんてね、そもそも皮なんか剥かなくたって食べられるんですよ。

適当に四等分にしたりんご。芯の部分を切って、そのままがぶりとむしゃぶりつきます。
それみたことか。普通にコレでうまいじゃないか。そうやってガハハと笑う自分。
と、一方で、たしかにやっぱり皮の食感はあまり良くないし、ちょっと食べにくいかも、とも思う自分も。皮が剥けなくたって美味しいけれど、皮を剥いたほうが美味しいのもわかる。
やっぱり剥いたほうが…と思った僕でしたが、ふと、いやこの四等分の状態で剥けばよくね?と気付き。

剥けました。まあ、上手い人から見たら、下手くそ!と怒られちゃうかもしれませんが、個人的には十分綺麗に剥けました。
食べると、もちろん、美味しい。こちらのほうが、雑味がなくてダイレクトにみずみずしいりんごのしゃくっとした食感が楽しめる。うん、いいじゃん。
やっぱりさ、あのときみたいにさ、きれいにくるくる剥けなくたって、いいんじゃん。そんなことできなくたって、人生は上手くいくんだよ。
あの頃ふてくされていた中学生の僕に伝えてあげたくなりました。りんごは上手く剥けないかもしれないが、お前の人生はそれなりに豊かだぞ、と。
ただリンゴを剥いて食べたというだけではありますが、少しだけ頭の片隅にあったもやが晴れた気がした夜でした。
また安い果物でもあったら買ってみようかしら。そう思えるようになった自分は、また一つおとなになったのかもしれませんね。