ささざめブログ

さめざめと語ります。日記、エッセイ、短編、感想、その他。

119番に繋がらないことがある? もし繋がらなかったときはどうしたらいいか

ここ数年のコロナ禍のなかで、「救急車を呼んでも搬送先がない」というのはよく聞く話でした。しかし、それよりさらに絶望的な「119が繋がらない」という状況があるようです。

ツイッターで流れてきた話で、「119、#7119にかけたがつながらない」という話が流れてきました。具体的にどうつながらないのか(話し中となるのか、コール音はなり続けているのか)はそのツイートからだけでは読み取れません。しかし「119 繋がらない」などでツイート検索すると、実際に同様の事象を体験している声が結構聞こえて来ますので、実際に発生している事象である可能性は高いです。

以下は、なぜ繋がらないという事象が起きるのか、その考えられる原因と、繋がらなかった場合の対処法を記載します。

 

注意:緊急通報窓口は現在大変混雑した状況です。試しにかけてみる、緊急性のない問合せなどの行為は絶対にお止めください。

 

 

災害時に110/119に繋がらない場合(2024/01/02追記)

2024/01/01、大変大きな地震災害が発生しました。当追記を執筆時点でも、生き埋めになっていると思われる方も見られ、非常に心配な状況となっています。

そんな中、110番や119番には繋がらない状況も発生しているようです。こんなときの救助の求め方について、以下のページで詳細に紹介されています。

sonaeru.jp

ネットだけは繋がり、119番が繋がらないという事態に陥ったときに取るべき行動は、以下の通りです。

1. 119番がコールが繋がるならかけ続ける
2. 家族や信頼できる知人に119番や救助を依頼
3. ※最終手段・注意事項あり※SNSにて救助を求める

SNSにて救助を求める、119番を依頼するというのは、本当に最終手段です。SNSでの救助要請は、情報の真偽が問われることや、個人情報が世間に晒されてしまうリスクがあることなど、様々なリスクが存在します。

さらに、SNS投稿を見た人が次々に通報してしまった場合、救急体制への混乱が発生する可能性がありますし、被災地だけでなくそれ以外の地域の救急体制にも影響が考えられるのです(119番は最寄りのコールセンターに繋がる仕組みのため)。

 

以下でも触れていますが、119番の回線には限りがあります。複数の人がかけてしまえば「話し中」となる場合が発生します。

他の地域からの救助要請も、情報が正しく連携されるかどうかは不明です。余計な混乱を招いてしまう可能性が大いにあります。ですから、救助を要請する側も、そんな投稿を見た側もぜひ慎重に行動していただきたいです。

 

#救助 などのハッシュタグを使った救助要請には、他にも注意事項が存在します。ぜひご参照ください。

 

ネット上に、確実に救急に繋がる救助要請の場所があればいいのですが……。現時点ではそのような仕組みは存在しないようです。今後の改善が期待されます。

 

(2024/01/02追記終わり)

 

119に電話がかからない(通話が始まらない)場合は?

通信・通話障害が発生すると、緊急通報がそもそもかからないという状況が発生します。先日も、au系で大規模な回線障害が発生していましたね。
本日も、大規模な落雷被害などがあったようで、同じように回線障害により電話がつながらなかった可能性が考えられます。
総務省消防庁の公式ホームページによると、通信障害などで119番通報が繋がらない場合は公衆電話などを利用することなどを推奨しています。

携帯電話等から119番につながらないときは?
慌てることなく、公衆電話を利用するか、周囲に助けを求めて通報を!
通信・通話障害が発生し、携帯電話等から119番通報がつながりにくい場合は、公衆電話を利用する、近隣の方やお店に119番通報を依頼する、消防署所に直接駆け込むなどのご対応をお願いいたします。

出典:

www.fdma.go.jp


119にも話し中がある? 話し中になった場合は?

119などの緊急通報にも、電話をかけると通話中となる可能性は実際にあるようです。
淡路消防事務組合は、一度にたくさんの電話を受信した場合、話し中となる可能性があることを公表しています。

119にも話し中はある!
一度にたくさんの電話がかかるとると119番も話し中になってしまいます。
ですから火災の問い合わせや消防相談など災害通報以外は消防署の一般電話にかけて下さい。

出典:

www.awaji119.jp

 

元消防司令であるという方のブログでも、同様のことが語られています。

我が所管内は、約1万2千世帯を管轄していますが、家庭の固定電話(98○と98△局線)の119番回線は…合わせてたったの2回線です!また、最近増えている携帯電話の119番に至っては、1回線のみです!

と言う事は、119番通報が話し中の可能性も出てくるのですよ!

出典:

plaza.rakuten.co.jp

 

緊急通報は特殊な回線などが使用されていると思っていましたが、緊急通報といえど、電話回線を利用するという点では通常の電話とある程度同様であると考えておいた方がいいのかもしれません。


かけた電話が話し中になってしまう場合は、以下の対策が考えられます。

①再度繰り返しかけなおす(最もオーソドックスな対応です。回線に空きが出来次第つながるはずです。)
②最寄りの消防署に直接駆け込む
③最寄りの消防署に直接電話をかける
④救急医療を対応する医療機関へ直接電話をかけて、タクシーなどで病院へ向かう

ただし、③④については、推奨されている方法ではありません。通常ルートではないため、スムーズに対応してもらえない可能性も考えられます。

「救急に電話をしても通話中で繋がらないため直接かけている」という旨をまず最初に伝えることが必要になるかもしれません。


電話はかかったけれど、呼び出し音が鳴り続ける場合は?

地域によって、電話のつながり方は異なるようです。自動音声による案内がある場合もあれば、通常の電話のようにプルルルと呼び出しが流れるのみの場合もあるとのこと。

呼び出し音がなったときは、電話回線は繋がり、オペレーターの対応を待っている状況ですので、この場合は「切らずに待っていて」ください。
なかなかつながらないと思って焦って切ってしまうと、順番待ちの行列の一番後ろに回されてしまいます。

 

しかしながら呼び出し音が鳴り始めたのに、一向に繋がらないという場合は、なんらかの障害が発生した可能性が考えられます。
単に順番待ちをしているのか、なにか障害が起きていて繋がらないのかは、電話口では判断できません。
ですので、長く待たされている場合も電話は切らずに「周囲の店や人に別途通報を依頼する」「固定電話や公衆電話からも電話をかけてみる」など複数の手段で電話をかけてみることをおすすめします。

 

おわりに

コロナ、高齢化に加え、この夏は熱中症による死者が急増しています。
さらに、熱中症関連の緊急通報も急増し、医療機関がひっ迫している可能性が高いことを忘れてはなりません。
119番に繋がりにくい状況が発生している中ですが、医療機関も必死に対応してくれていることを信じましょう。

私たちにも冷静に取れる手段があります。周囲の人に通報を依頼したり、固定電話や公衆電話からも電話をかけるなど複数の方法を試み、迅速な対応を心がけましょう。
緊急時には焦らず、慌てず、冷静に一つ一つの手段を実行していくことが大切です。