朝野いずみ原作、八橋舞雪作画『葬偽人』(第5巻)を紹介/レビュー。
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前巻までの感想
紹介/感想
依頼人の死を偽り、偽の葬儀を執り行うことで、復讐を果たしたり事件を解決するというコンセプトの、社会派サスペンス第5巻。
前巻ラストは、「ちょっとやりすぎじゃ……?」と心配になるような、マジックファイヤーショーを見せながら、葬偽人メンバーのエリーさんが書き置きを残していなくなったところで終了。第5巻はその続きからということで、1巻まるっと通してエリーさんの過去と現在を描き切る一冊。
前回活躍した炎のように発光する「偽りの炎」と、それにまつわるエリーさんとその父の壮絶な過去。死と裏切りというとんでもなくヘビー級な内容に、ダウン寸前になりながらもなんとか話は現代へ。
読者視点ではもうすっかりエリーさんに感情移入しつつも、どうやら一筋縄ではいかない真相も明らかになり、葬偽人たちの腕の見せ所がやってくる。ただどうしても、事件そのものや今回のゲストたちのインパクトが強く、いつもの面々の影が若干薄いような気もするが、物語としての読み応えはなかなかのものだった。
舞台はマジックショーということもあり、某二十則で言及されたアレも登場。まあ別にミステリーというわけではないので気にする必要はないが(笑)
各話のみどころ
ちょっとネタバレ注意です。
第16話
- いったいアメリカに行く資金はどうやって……!なんて言うのは野暮ですねw
- 幼い頃のリエちゃんが可愛い。
- チャン、初登場時は普通に良い奴なのに……。豹変したときの表情が邪悪すぎる。スゴイ。
- この手の漫画お約束ではあるけれど、警察が仕事しろ案件でしたね。
第17話
- 棺桶からバカッと出てくるツカサくんが可愛い。
- めっきり影の薄い主人公の雀ちゃん、周りが冷や汗かくほどの表情。こっちも見たかったよw
- 変装エリーさん、さすがにバレるんじゃ……と思ったけど、そこの疑問は実は後で解消されてたりする。あっさりしてるけれど、上手いね~。
- 「潜入は彼に任せて…」なんて言いながらもりもりご飯食べてる二人。可愛い。
第18話
- エリーさん、視線に宿る殺意がもれもれで良い。
- ツカサ迫真の変装術も気合が入っていて良い。重い空気が軽くなる良いキャラなんだよなぁ。トイレでトランシーバー片手に嘆く縦にぶち抜くコマがかなり良い。
- ホテル内の外からの盗撮は普通に通報されると思います。
第19話
- 「偽りの炎」は一体どんだけすごいんだと驚愕のパワー。そりゃ世界取れますわ。
- チャンが来なくて残念がる面々が良い。
第20話
- 「偽りの炎」で彩る一世一代の大舞台。チャンはチャンで簡単に真実を話しすぎでは、と思わなくもないw
- 大団円だね~。からの、新章予告がめちゃくちゃヘビー。痛々しくて見るのもつらそう……。