ささざめブログ

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【映画】『セブンティーン・アゲイン (2009)』の感想

2009年公開、バー・スティアーズ監督作『セブンティーン・アゲイン』を紹介/レビュー。

紹介/感想

かつてはハイスクールキングのような位置にいたのに、今ではすっかり落ちぶれてしまったような雰囲気の主人公(演:マシュー・ペリー)。愛する妻とは離婚協議中。二人の子供からの好意も乏しい。

あの頃の栄光に思いを馳せていた彼はある日突然、17歳の身体に若返る(演:ザック・エフロン)。二度目の高校生活で、彼が手にするものとは――。


マシュー・ペリー目当てで、軽い気持ちで見始めたのですが、これがなかなか良い映画でした。

よくあるタイムリープものの体だし、起きる出来事もまあ大体見たことがあるようなやつなので、ありふれてるといえばありふれているんですが、主人公の目的が一貫していて気持ちがいいんですよね。

その目的というのが、「息子と娘を守ること」と「妻からの愛を取り戻すこと」の2つ。なので、よくある学園のマドンナとの恋愛みたいなのは一切ないんですよね。息子がバスケットボールで成功するために一緒に練習を重ね、学校のキングでいじめっ子の青年と付き合っている娘をなるべくそいつから離そうと苦闘したり。

主人公が色目を使うのも、実際の妻に対してだけなので、年齢差による絵面のアンバランス感が良くて好感触。主演のザックエフロンがすんごいイケメンなんですよねぇ。だから、殊更、若い子とそういう甘い関係にならないのが厭らしさを感じさせなくて面白い。

ある意味全体的に、バック・トゥ・ザ・フューチャーを父親視点で描き直したバージョンという感じもあり、少し年を重ねオジサンになった私が見ると、感情移入しやすい作品でした。


大きなネタバレになりますが、一番最後に、「人生最大の失敗」の選択をもう一度やり直させる展開が自然と来るのは感動的でしたね。終盤の展開はやや駆け足だったものの、ラストシーンで完全に持っていかれた感覚でした。

これ、どうやって戻るの?っていう疑問もずっとあったけれど、しっかり描写的に納得いくようにできていました。

まあ個人的には、もうちょっと娘・息子の話をフューチャーしてほしかった感じはあったんですが、とりあえず妻との愛は丸く収まったというところで満足でした。

主人公の親友で、若返り中の父親役となるキャラクターの恋模様は正直蛇足だった感じもありつつ、気楽に見れるコメディとしてポップさを付与するのには貢献していたなと思っています。

まとめ

マシュー・ペリーの登場時間が少なめだったのでそこは少し残念でしたが、ザック・エフロンのかっこよさにすっかり夢中で、感情移入しっぱなしな作品でした。

なんか終盤はすっかり存在感なかったけれど、いじめっ子役のハンター・パリッシュが半端ねぇイケメンでしたね。ほぼ成宮寛貴でしたよ。