ささざめブログ

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【2024年1月後半】最近見た映画をざっくり振り返る(タッカーとデイル/ミーガン/最強殺し屋伝説国岡/他)

最近見た映画を、面白かったものも面白くなかったものも、ざっくり振り返ります。

前回の更新

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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら (2010)

コメディ・ホラーの人気作。一見森の中の殺人鬼みたいにみえちゃう大男二人組が主人公。バカな大学生たちが、ある勘違いからそんな二人を殺そうと画策するもなにもかもが裏目に出てアクロバティック自殺が多発。すれ違い系コメディで大いに笑った。

ただ面白いというよりは、めちゃくちゃ良作だったし、元気になれる作品だったので、記事にも書いた。またいつか見直したい。

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M3GAN/ミーガン (2023)

去年の話題作。チャッキーよろしく、お人形が大暴れする系のホラーを大AI時代の今解釈したらこうなった、みたいな作品。

前評判に反して、ちょっと期待外れだった一作。AIの暴走、みたいなのはさすがに食傷気味というか、既存作品の枠を飛び出てない感じ。ラストもなんか、ベイマックスみたいな感じだたし。

ミーガンがダンスしながら追いかけてくる、告知にあったシーンだけは面白い。

#マンホール (2023)

アイドル映画とみせかけて、かなり気合の入ったワンシチュエーションサスペンス。

終盤のシナリオがやや荒唐無稽だったり、主人公のムーブが理解できないところや、笑っちゃうくらい滅茶苦茶なシーン(ガス爆発)もあったりするので、マイナスがつけやすいのがもったいない。

全体で見れば、1シチュエーションかつ画面に映るのがほとんど主人公1人という縛られた撮影環境で、かなりのクオリティをたたき出していると思う。

エスケープ・ルーム2:決勝戦 (2021)

脱出ゲームを予算たっぷりで映画化しました!な作品の第二弾。結構人も死ぬ、エンタメに特化したSAWみたいな雰囲気があって、意外と楽しめる。過激派はSAWの劣化版って呼んでるけど、個人的には別物で割りと気に入っている。

第一作よりも仕掛け部分に力というかお金がかかってる感じがかなりするけれど、物語としては意外性もなく楽しみは少なかった。

ホラー映画によくある「こいつ死んでくれねぇかなぁ!」みたいなムカつくキャラがあまりおらず、みんな良い人っぽい感じなのはちょっと面白い。なんなら主人公が一番むかつくかも知れない。

サークル (2015)

目覚めると真っ暗な部屋。赤い丸の上に立たされた数十人の人々。丸から出れば即死。一定時間で行われる投票でも死。完全ワンシチュエーション・ワンルールで人が次々死んでいくデスゲーム系ホラー。

これ、評価は低いけど個人的にはかなり凄いと思った。ただ一定時間で人が死んでいくだけなのに映画一本分完全に心が奪われた。

正直言って、とにかくムカつくやつらばっかり出てくるので、人種差別・自己中・欺瞞、いろんな「不愉快」を煮詰めたみたいな映画になっている。また、ややキャラクターの無駄遣いというか、目立ったらすぐ死ぬみたいな展開が続くところはちょっと残念。そんな感じで、観る人は選ぶ作品だと思う。

デスゲームのラストは思わず目を見開いた。衝撃的だったし、しばらく忘れられないと思う。最後のエピローグ的なシーンはちょっと拍子抜けだけど。

決して素晴らしい映画とは言い切れないけれど、自分としてはかなり心に残った映画だ。
なお、同名映画があって間違いやすいので注意が必要。

テスター・ルーム (2014/原題:The Quiet Ones)

全く面白くなかった。

最強殺し屋伝説国岡[完全版] (2021)

ある用務員、ベイビーわるきゅーれシリーズなどで近年大注目の阪元裕吾監督作品。完全版としての上映は2021年だが初出は2019年らしい。

今では監督の特徴にもなってる「殺し屋」というバイオレンスなテーマで撮られる新感覚映画。殺し屋に密着するというフェイクドキュメンタリーの形式になってて、今作はかなりコメディ寄り。近年の作品と比べるとアクション描写は劣るけれど、撮りたい映像の熱を感じる。あと、バカバカしさとチルな感じがすごくってかなり好み。殺し屋が日常に存在する感じは他作品と共通の世界観かな。

国岡くん、見る前はすげー怖いやつにみえてたけど、見たらマジで友達な感じで好感持てる。この監督の作品はキャラクターがいいんだよなぁ。人間的に未熟なところに青春を感じる。殺丸はカワイーやつだし。

こういう作品をみると、自分にとっての「物語」って結局「人」なんだよなぁと思う。