ささざめブログ

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【アニメ感想】天空侵犯 (2021)

Netflixオリジナルアニメ『天空侵犯 (2021)』をイッキ観した感想を書く。

 

 

・公式あらすじ

『私は絶対に生き延びなきゃならないんだから…!』

女子高生・本城遊理がふと気づくと、そこは見知らぬビルの屋上。彼女が迷い込んだその世界は、無数の高層ビルが吊り橋で繋がる明らかな“異常空間”だった。

何も知らずに逃げ惑う人々を、容赦なく殺戮する謎の“仮面”。地上への階段が塞がれた、この地獄のような世界で生き残るには仮面に殺されるか、殺すかの二択しかない。

遊理はこの理不尽な世界をブチ壊すため、そして、同じく迷い込んだ兄と再会するため、生き抜くことを決意するが果たして――?

亜人』の三浦追儺(ついな)と、『ボックス!』の大羽隆廣がタッグを組んだ、狂気のグロ死(デス)ゲーム漫画「天空侵犯」がついにアニメ化!

地上に降りることが出来ない高層ビルを舞台に、圧倒的高所と圧倒的絶望感で描かれる予測不能の凶騒サバイバル!

出典:INTRODUCTION|Netflixオリジナルアニメシリーズ「天空侵犯」

 

マンガボックスで連載されていた人気漫画を、ネットフリックス資本でアニメ化した作品。

ネトフリアニメあるあるで、お金がかかっているため作画安定、CVは豪華で、テーマはバイオレンスでありながら、かなり見やすいアニメに仕上がっていた。(あまり話題にならなかった、というのもあるあるだが……)

バイオレンスアニメのため、ゴア表現がかなりあるため、苦手な方は要注意。

序盤は、主人公も自分を守るすべがあまりなく、自殺描写も衝撃的であるため、かなり見る人をふるいにかけるかもしれないが、終盤に近付くにつれて、アニメらしい超人的能力や、ポップな表現も増えてコメディチックさが出て気楽に見れる作品になっていく。

この転換のしていき方は、正直好みがわかれるところだと思うが、個人的には悪くないと思っている。やはり長く見ていると、あまりにもシリアスなのは見ていて疲れるし、息抜きとして楽しむ作品としてはこれくらいがちょうどいいのだ。

 

先述の通り、どんどん超人化していくキャラクターたち。終盤は殆どSF作品化しているが、やはり作品のつかみは序盤の絶望感だろう。

おかしな仮面をかぶって、狂気を見せつけるというのは、ホラー・エンタメ界ではもう手垢がつくほどやられつくしたパターンではあるものの、そんな仮面がわらわらと沢山出てきて人間を蹂躙する展開というのはなかなか圧巻だ。身体能力が強化されているという設定なのも、恐怖度に納得感を与えている。

ただ、最終的には人間同士の勝負になっていく。(仮面も人間ではあるのだが。)この流れは、ゾンビアポカリプスものなんかの定番だけど、ちょっと興ざめな感じもあって微妙なところ。

 

最終的には、俺たちの戦いはこれからだ!的な感じでエンディングを迎える。原作は既に完結しているので、続きが見たかったらそっちで見るのが良いだろう。おそらくアニメ2期はないんじゃないかなぁ…。

 

色々とツッコミどころは満載なため、細かいところが気になる人には耐えられない作品だとは思う。個人的には、キャラクターは個性があり、なかなか意外と楽しむことができるアニメだったと感じる。