最近読んだ本を紹介/レビュー。今日は友だちづきあいの本と、やる気が出ない人のための本。
先生は教えてくれない! クレヨンしんちゃんの友だちづきあいに大切なこと
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2020年頃になぜか買ってた本を読んでなかったことに気づき開いてみた。
タイトルの示す通り、子供向けに「友だちづきあい」に必要なことをひたすら書いてある、道徳の本という感じ。
ちょっとどうなの?と怪しく感じる題材だが、書いてあることがめちゃくちゃ真っ当な上に、クレヨンしんちゃん漫画部分がかなり解像度高く丁寧に作られているため、良い本だと思った。
ただ単にクレヨンしんちゃんが道徳を語っているわけではなく、きちんとクレヨンしんちゃんの世界の中で各提言が当てはまるシチュエーションを表現しているという感じ。
例えば、「友達の前でないしょ話をしてはいけない」という言葉について。まず右側のページで「友だちの前でないしょ話をするなんて、意地悪でしかないよ」というメッセージが書かれる。
次に左のページでは漫画が書かれるのだが、しんちゃんがマサオくんに耳打ちするのを風間くんが見ているシーンから始まる。
風間くんは「なんだよ! コソコソとふたりで」と怒るのだが、しんちゃんが「じゃあカザマくんにもやってあげる♡」といって耳にフ~っと息を吹きかけるのだ。
どうだろう、まさしくクレヨンしんちゃんの世界ではないだろうか。
ただ、これって、実際のところ子供が読んだときにどう感じるんだろうというのは少しだけあるのだが、子供は子供で思ってるよりも賢かったりするので、案外しっかり心に響く内容だったりするんじゃないだろうか。
というか、書いてある内容的にも、X(Twitter)とかヤフコメで言い争いばっかりしている汚い大人たちに読んで、きちんと人付き合いというものを学び直してほしい。それくらいに思える本であった。
科学的に自分を思い通りに動かす セルフコントロール大全
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たまたま、primeリーディングで無料読書対象だったのをきっかけに読んでみた本。
しょうもない自己啓発系の書籍だろうと思って読んでみると、意外としっかりした本だった。
著者の一人堀田秀吾は明治大学教授で専門は法言語学・心理言語学とのこと。
内容的には、ひたすらに「やる気が出ない」というシチュエーションに対し、どうやったら行動に起こせるのかというのを、科学的に立証された情報をベースに並べ立てていくというもの。
基本的に論文の引用ベースとなっており、巻末の参考文献リストだけで20ページ近く(Kindle上)となっており、信頼度に繋がっている。
ただ、全体的にやや表面的で散逸している感じは否めず、この本に書いてあることをヒントに、より詳細な研究を読み込んでみたり、いくつかを組み合わせて実践してみたりと、読者の側としても次のアクションが必要な一冊かな、とは感じた。