ささざめブログ

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【漫画】もふもふ×甘々ラブコメ『引きこもり令嬢は話のわかる聖獣番』(既刊6巻)の感想

山田桐子原作、大庭そと漫画『引きこもり令嬢は話のわかる聖獣番』を紹介/レビュー。

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紹介/感想

箱入り娘な引きこもり令嬢ものと、もふもふ。どちらも大人気要素でそれを高い品質でミックスしているのがこの『引きこもり令嬢は話のわかる聖獣番』だ。

引きこもり令嬢な主人公・ミュリエルは、超絶甘々イケメンでヒーロー役となる聖獣騎士団長・サイラス様に見初められ、聖獣たちのお世話をする「聖獣番」に任命されてしまうところから物語はスタートする。

元引きこもりで、人付き合いもまともにしたことがないコミュ障なミュリエルと、相対した婦人たちが色気にあてられてめまいすら起こすほどの美丈夫サイラス様との、ヘンテコだけど甘々な恋模様が楽しめる一作だ。


そして、どんな場面にも重要な役割をもってかかわってくれる「聖獣」たち。現代にいる普通の動物を数倍・数十倍に巨大化したような見た目をしている彼らは、なぜか主人公とだけ会話ができ、主人公を助けたり逆に助けられたりする。

もふもふな子たちも、もふもふじゃない子たち(蛇とか)も、どれも可愛らしい子たちばかりで、抱き着きたくなるようなビジュアルの生き物がどんどん登場するのみ本作の魅力になっている。


既刊6巻までの範囲では、主人公の聖獣番としての能力がだんだんと理解されてきて困難な局面で活躍があったり、サイラス様との甘々イチャイチャがあったり、新たな聖獣の登場にワクワクしたりと、飽きることなく楽しむことが出来るようになっている。

漫画表現も美麗で秀逸。特にサイラス様の底知れないミステリアスさとイケメン具合は天元突破しているため、そんなキャラクターが好きな方はぜひ読んでみてほしいと感じるところだ。

おっきいアニマルさん(聖獣)たちを堪能

先述の通り、本作最大の魅力の一つ。それはやはり、可愛くて力強くてとにかくおっきい聖獣さんたちだろう。

おっきいうさぎで、聖獣騎士団のトップの位置に君臨するアトラは顔は怖いけどもふもふ具合は最高だし、ツンデレなところも可愛い。

おっきいイノシシのレグは、意外にも中身が純情乙女で、主人公・ミュリエルの最初の理解者ではないかともいえるくらいの頼もしさがある。プレゼントの見た目が気に入らないのに、レインのことが好きだから無下にできないところとか、あまりにも愛らしすぎる。

おっきいワシさんクロキリは見た目のかっこよさ通り、ダンディで高貴な雰囲気で頼もしさが半端ないし、羽がふかふかであったかそう。

おっきいオオカミ(犬…?)のスジオはクールな見た目に反して舎弟で気弱な感じのキャラで、見た目も性格も愛でて上げたい可愛さが。

おっきいモグラのロロさんは、パートナーの曲者感の強さも相まって、ほんわかで優しい感じなのに頼れる感じのところが最高に愛せるし、しかも毛玉になって擬態できるところとか、つぶらな瞳とか、もう好きなところがいっぱいだった。


そのほかにも、いくつかの聖獣が漫画で登場済みで、どいつもこいつも可愛い奴らばっかりだ。

シビアな世界観だったり、聖獣自身も癖のある性格の持ち主だったりと、一筋縄ではいかない部分はあるものの、アニマル好きなら癒されたり主人公がうらやましくなったりするシーンが満載だ。

人間キャラも皆可愛すぎ

キャラクターの愛らしさは、人間キャラクターも半端じゃない。

ぽわぽわほんわかコミュ障ヒロインの主人公・ミュリエルと、イケメンクール奥手な団長サイラス様。この二人の掛け合いはとにかく甘々だし、二人とも可愛らしいったらありゃしない。

特に、サイラス様が「自分が最初に出会ったのに……」と、やきもちを焼く姿を見ると、読んでいるだけでニヤニヤ見守りたい気持ちで胸がいっぱいになる。あの顔でそれは反則だろうという他ない。サイラス様の告白以降、甘々具合が急加速して、見ているこっちが赤面するようなシーンの連続で、「抱けえっ!!抱けーっ!!」っと頭の中のノスタル爺が叫び出した。


糸目モノクル変態参謀キャラのリーンはもうオタクに好かれる属性盛りすぎじゃね?と言いたくなるくらいなのだが、結局好きになってしまうし、石田彰とかに声を当ててほしくてたまらなくなるキャラ。

おバカで猪突猛進で、ミュリエル大好きな紅一点・男装の麗人レインも、めちゃくちゃ推したくなるキャラで素晴らしい。空気が読めない脳筋キャラを美麗な女性で実現しているところがとても好き。

漫画の方ではまだ、その他の騎士団員の登場回数は少ないのだが、他のメンツも容姿端麗かつ一癖ありそうなキャラクターばかりで、時代が時代なら覇権とってんじゃ、と思えるようなラインナップになっているのだ。

まとめ

たっぷり過ぎるくらいたっぷりなもふもふ要素と令嬢ラブコメ要素を無駄なく掛け合わせた美麗な漫画だった。

読んでいると、あぁ、自分もアトラのおなかにモフッ!っと抱き着きたい!という渇望が沸き上がりまくる(まあ突き飛ばされてしまうのだろうが……)。

次に出てくる聖獣はどんな可愛い子かなぁと想像しながら読み進めるのも楽しい一作。ラブコメももふもふも堪能したいなら外せない。