ささざめブログ

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【映画】人面クモ女が強烈!名作Jホラー『ヒルコ/妖怪ハンター (1991)』

 沢田研二主演、塚本晋也監督作のクリーチャーホラー。若かりし頃の竹中直人が出てるけど、今と変わらぬコミカルさを少し感じてしまってちょっと面白かった。光石研も出てたらしい(私は気づかなかったけど)。

 怪物造形を、遊星からの物体X(The Thing)を参考にしているらしく、気持ち悪さはかなりのもの!The Thingのクリーチャーは、ねちょ~ぐちょ~おえ~な感じだったけど、こっちはさらに、美人の女性の顔がついたりなんかして、Jホラー的な恐怖も加わってナイス!日本のホラーって結構、こういう美人を使って人間を陥れる的な話多い気がしますね。(日本に限らないかもしれないけど)

 

 沢田研二が演じる、どこか頼りない考古学者役がかなり嵌っていて良い。妖怪相手にキンチョール振りまいてるのはちょっと笑っちゃうw

 ちなみにタイトルは妖怪ハンターだけど、沢田研二は大してハントしてない。

 

 この頃のホラーらしさなのか、ゴア表現が結構過激。首がスパン!と行ってるシーンが度々出てくる。竹中直人の首がやられるシーンなんて、完全に遊星からの物体Xのオマージュですよね、と思ってしまったw

 血しぶきがブッシャー!いくのもJホラーらしさを感じて良き。

 

 終盤は、日本神話に関係するようなワード(呪文)も飛び出しつつ、最後はハッピーエンド的に終わる。いやそんないい感じに終わって大丈夫?とも思うけど、まあ細かいことはいいっこなしかなw

 

 最後の成仏シーンについてはもう今見ると面白すぎる感じだけど、当時の劇場ではどう捉えられたのかとても気になる。

 

 全体的には、ちょっとコメディな要素も盛り込みつつ、怖がらせるところはしっかり怖がらせてくれる、良質なJホラーだと感じた。グロテスクな表現に慣れてきたけれど、幽霊的なホラーはちょっと苦手だ、なんて人にはピッタリの一作かもしれない。