ささざめブログ

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【漫画】異世界でも仕事が辞められないんだが!『異世界の沙汰は社畜次第』(既刊5巻)の感想

八月八原作、采和輝漫画『異世界の沙汰は社畜次第』を紹介/レビュー。

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紹介/感想

仕事中毒の廃れた30代薄幸眼鏡リーマンが異世界からの聖女召喚に巻き込まれてしまうところから物語が始まる。巻き込まれた被害者である主人公は、やらなくてもいいはずの「仕事」を求め。王国の経理を管理していくのだが……。

現世知識と、イカれた社畜根性で、異世界の王国経営を立て直す話なのかなぁ。ヒロインっぽい女の子(聖女様)がちょっと性格悪い感じだなぁなんて思いながら読み進めていたら、まさかのBL展開。え、この漫画そういう漫画なの⁉と驚愕。

よくよく表紙見ると、メインキャラクター二人が書いてありましたね。そうか、そうだよな、と納得。(パートナーから面白かったよ、と勧められて読んだので、あんまり内容は知らなかったからまじで急展開でびっくりした)


BL要素はあるものの、性描写は控えめ。とにかく仕事のことしか考えていない主人公コンドゥと騎士団長アレシュの絶妙な関係性がたまらない漫画。

堅物な雰囲気なのになぜだか主人公を放っておけないお節介アレシュと、仕事中毒で効率厨だからとアレシュの忠告を無視しながらも、彼からの愛(?)を受け入れている主人公。ここの微妙な関係性が素晴らしい。私は普段一切BL漫画を読まないが、確かにこれは美しいと感じた。尊い、という感情が合う作品だ。


主人公と騎士団長以外のキャラクターもなかなかの存在感で、特に宰相殿なんかは食えない雰囲気も相まってお気に入りだ。でも、あんまりBLBLしないで、今くらいの温度感と関係性で続いてくれたら嬉しいなと思う。まあこのあたりはどう転んでいくのか、こういったジャンルに慣れていないので全く読めない。

既刊5巻。既に肉体関係はあるものの、まだまだ心が通じ合わない主人公とアレシュ。まさか、主人公総受け、なんて自体に陥るのだろうか――。

まだまだ先が気になる作品だ。