ささざめブログ

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【漫画】鎖を破る偽の恋『元婚約者から逃げるため吸血伯爵に恋人のフリをお願いしたら、なぜか溺愛モードになりました』(既刊2巻)の感想

当麻リコ原作、高山しのぶ キャラクター原案、加瀬アオ著『元婚約者から逃げるため吸血伯爵に恋人のフリをお願いしたら、なぜか溺愛モードになりました』(既刊2巻)を紹介/レビュー。

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紹介/感想

甘々溺愛系ラブコメ。もう、早くくっついちまえよこいつら!ともどかしくなるけれど、でも今の距離感が可愛らしくてたまらない作品。

主人公のフレイヤは、もうとにかく可哀想な出自。両親は彼女に対し、最低男のネイサンのところに嫁に行くことしか価値がないからと、彼女の尊厳を否定するような言葉を浴びせ続け、社交界にも出さず飼い殺し。

妹・ニコルとネイサンが不貞を働き、彼らが婚約したとなれば、フレイヤのことは別の場所へ嫁がせようと勝手に決めるし、そのあとニコルが婚約をやめたとなればもう一度フレイヤをネイサンの婚約者にしようとするなど、もうフレイヤの精神はボロボロ。

そんな、あまりにもつらい家族関係がありつつも、彼女自信はとにかく優しく真面目な心を持っている上に、とにかく可愛らしい美貌も。そんな彼女が、吸血伯爵として恐れられるオスカー・ブラッドベリ伯爵のところに逃げ込み、物語が始まっていく。

実は吸血鬼のフリをしているだけだった吸血伯爵・オスカーは、フレイヤを守ることを決め、そこからはもう溺愛がスタート。

それでもやっぱり立ちはだかる主人公の家族やら元婚約者やら。でも、どんどん綺麗になっていく主人公やら、だんだんと変わっていく二人の関係性が愛おしい作品だ。

マンガ表現も美麗でトキメキが半端ない! オススメな一作。まだ2巻が出たばかり。読み始めるなら今ですよ!

吸血伯爵一行が頼もしすぎる

ヒーロー役となるオスカーは、吸血伯爵としての迫力ある振る舞いや、もうイケメン過ぎる言動がハンパじゃないのだが、そんなカッコよさと同時に、フレイヤの可愛さに食らいまくってるところがもう愛らしすぎる。妙に軽い男の雰囲気があるのも特徴的でナイスなポイント。

そこに加えて、メイドのミラとシキを筆頭とした、ブラッドベリ家の人たちが、オスカーへ厚い信頼を抱いていながら、フレイヤへも愛を持って接してくれるため、安心感がとてもある。

ニコルが主人公の元へやってきたときの、彼女たちの冷たい視線は必見だ。

主な登場人物一覧(備忘録)

キャラクター名 役割・役職 備考
フレイヤ 主人公・子爵家令嬢 赤毛。あまりにも可哀想。可愛い。溺愛したくなる感じ、わかるよ伯爵様。良い子。悪女になるのです。
オスカー・ブラッドベリ 吸血伯爵・ヒーロー役 カッコよすぎ。男でも惚れるカッコよさ。意外と等身大なところもあるし、読者視点だとフレイヤにべた惚れで最高。
ニコル 主人公の妹・悪役 姉であるフレイヤにただならぬ感情を抱いていそうなビッチ系悪女。姉より上に立ちたいらしい。とにかくムカつくが、見た目は可愛い。でもムカつく。
ネイサン 主人公の元婚約者・悪役 主人公にDVはするわ、妹のニコルとは寝るわ、もう最低最悪の男。色々と、もう見てられない。でも、主人公を睨む視線がゾッとする怖さがある。
- 主人公の両親 ムカつくー!
ミラ メイド 落ち着き払った雰囲気と美貌。伯爵様からの信頼の厚さ。うーん、推せる。
シキ メイド 後輩キャラ的な口調、フレイヤやオスカーへの忠誠心、敵には背筋が凍るような冷たい視線と暴言。良いキャラすぎる!