水月穹原作、DeeCHA キャラクター原案、椋野わさび著『勇者パーティーを追放された白魔導師、Sランク冒険者に拾われる~この白魔導師が規格外すぎる~』(既刊6巻)を紹介/レビュー。
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紹介/感想
追放系+無自覚無双系異世界ファンタジー。「あれ、俺またなんかやっちゃいました?」でお馴染みなこのジャンルだが、例に漏れずこちらの主人公・ロイドは、師匠から厳しく育成された結果、自分の実力に気づけずちょっと卑屈な感じ。
隠れた実力で敵をバッタバッタと切り倒し、実力を周囲に見せつけて爽快! …とばかりもいかず、本作は結構敵の脅威も怖くて、ギリギリの勝負をしながら物語が進んでいく。
追放系のセオリー通り、かなり邪悪な勇者パーティーに苛ついたりもしつつ、Sランクパーティーの面々がしっかりロイドの味方・理解者となってくれるため、ストレスはやや少なく物語に集中することが出来る。
追放系作品は、このあたりのストレスコントロールがかなり難しいところなのだが、本作は上手く出来ているのではないかと思った。
キャラクターづくりがなかなか個性的で、マンガ表現も巧いため印象に残るキャラクターが多い。1巻表紙を飾ったピンク髪ツインテ戦士のユイはデッケー大剣使いでメチャクチャ性癖に刺さるし、その後も怪しげで美しいお姉さんがこれまたデッケー大剣だしてきてもう最高だな!と。
中盤に出てくるケモミミのじゃロリ・リョウエンやら、厨二病黒魔道士のシノはビジュアルもキャラクター性もぶっ飛んでいて、出てくるだけで楽しいキャラクターに仕上がっている。
主人公の師匠組も、大人の落ち着きと強者の風格を見せながら、まだまだこれからどう動くのかわからないミステリアスさがあり、物語の中でどう活躍するのかが楽しみだ。
まとめ
既刊6巻が出ているが、まだまだ物語がどう動いていくのか読めない、大作の雰囲気を醸し出す作品。
タイトルの印象よりもなかなか重厚なストーリーで、続きが気になる一作だ。