ささざめブログ

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【漫画】森の宿屋でおもてなし『異世界でペンション始めました。 世界で唯一の黒魔女ですが、この力はお客様のために使います。』(全3巻)の感想

夏みのる原作、野宮けい著『異世界でペンション始めました。 世界で唯一の黒魔女ですが、この力はお客様のために使います。』(全3巻)を紹介/レビュー。

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紹介/感想

現世でペンションオーナーだった主人公のルナン。異世界に黒魔女として転生した彼女は、前世の夢である「ペンション」をもう一度経営し、たくさんのお客さんを癒そうと奔走する異世界ファンタジー作品。

黒魔女の彼女の傍らには、「師匠」と呼ばれる可愛らしい黒猫が。その他にも、森の中の生き物やら、冒険者の契約獣やら、獣人やら、多数のモフモフ要素が大集合して癒やし要素が満載!

…と言いつつ、作品が扱う大きなテーマの一つは「種族差別」であり、内容的にはかなりヘビー。そんな重いテーマや、各キャラの複雑な心情描写を、可愛いモフモフで緩和してバランスが取られた作品と言えるのかもしれない。


漫画は全3巻で完結。おそらく原作1巻分程度のコミカライズとなったのではないかと思うが、漫画としては一区切りついて、それなりに納得できるラストを迎える。

「宿屋経営」というのは、実はこの手の作品で一定の需要があるようで、同様のテーマの作品は複数見当たるのだが、この宿屋経営要素はやや物足りない印象だった。どちらかというと、宿屋にやってくる様々な客の様子やバックボーンを楽しむ感じの作品という感じだろうか。特に、繊細に描かれた動物キャラクターの可愛らしさは群を抜いている。可愛い。モフモフしたい。抱きしめたい。と、読みながらもどかしくなるほどだった。

ルナンと師匠の過去話やら、ユウハとの再会やら、新たなお客さんとの出会いやら、キーの氷解なんて展開がまだまだ見てみたかったところだが……。そのあたりが読みたければ原作小説にGOと行った所かもしれない。

主な登場人物一覧(備忘録)

キャラクター名 役割・役職 備考
ルナン 主人公・魔女・ペンションオーナー ぽわぽわほっこり系だけど、魔女としての気概と優しさは兼ね備えてる感じなのかな。どれくらい強いのかは漫画の範囲では明かされ切らないので謎。
師匠 可愛いの極み。低音系イケボにCVを当てて欲しい。主人公見守り系。手を出しすぎずそっと見守ってる感が良い。
森の生き物たち リスとか色々 可愛すぎる。私も森のみんなとおしゃべりしたい。
コクラン 冒険者・亜人 主人公への信頼が厚くて良い。もうちょっとラブコメするかとおもったら全然だった。
グラン ライオン・契約獣 可愛い。可愛いの極み。
キー 冒険者・亜人 真っ白狐耳イケメン。女性人気が凄そう。でもシナリオ的にはちょっと嫌な役回り。
コン 狐・契約獣 可愛すぎ。
ユウハ 元気ハツラツ系の女の子。強者の雰囲気がありつつメチャクチャいいヤツで推せる。好き。
ヨッサン&トペ 旅商人の親子・クマの獣人 モフモフで可愛い。とにかく可愛い。お父さんはいい人だし、トペも良い子すぎる。もう抱きしめてあげたい。
カノ&シュカ 兎の亜人・孤児・兄妹 お耳が可愛い。妹のシュカが健気で良い。カノくんはもうちょっと冷静になるべき。でも、めちゃくちゃ重い過去があるみたいだから仕方ないかとも思う。