ささざめブログ

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【アニメ感想】ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん (2023)

アニメ『ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん (2023)』をイッキ観した感想を書く。

あらすじ

「ツンが強い! ツンが強いぞ、リーゼロッテ!」
王太子であるジークヴァルトは突然聞こえた神の声に困惑した。

神曰くジークヴァルトの婚約者・リーゼロッテは“ツンデレ”で、
“破滅”の未来を迎えるらしい……?

彼女のキツめの言動は、全て照れ隠し!?
神が解説する彼女の本心が可愛くて一人悶えるジークヴァルトは、知る由もなかった。
実は神の正体が、ゲーム実況と解説をするただの高校生だと……。

乙女ゲーム「まじこい」で遊んでいた自分たちの声が、
突然、ゲームの攻略対象キャラ・ジークヴァルトに届くようになった
“神”こと実況の遠藤くんと解説の小林さん
2人は、どのルートを選んでも破滅を迎えるリーゼロッテを救うべく、
ときに的確に、ときにリーゼロッテの“ツンデレ”に悶えながら、
ジークヴァルトに実況と解説を届けていく。

神託(※ゲーム実況)を頼りに婚約者を救え! 隠したい本音がダダ漏れな悪役令嬢のバッドエンド回避なるか!?
現実の高校生の実況と解説が、乙女ゲームに“神の声”として届く!?
リアルとゲーム世界が交差する、ファンタジー・ラブストーリー。

出典:TVアニメ『ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん』

 

紹介

悪役令嬢。このテーマの作品は、今や無数に存在する。今年1月から配信が開始された本作はそんな中でもかなり異色なタイトルをもつ作品だった。何だこのヘンテコタイトルは!と気になり、少しずつ視聴してきた。

ただ、そのタイトルに反して、中身はかなりしっかり、上質なラブコメが繰り広げられていた。満足度高し!

 

本作は、乙女ゲーム世界に、現実世界から干渉していくタイプの作品。しかしながら、他の作品でよくある、乙女ゲームの中に転生したりするのではなく、あくまで現実世界から問いかけることによる干渉を行うという作品だ。

このスタイル自体は他の作品でもあるかもしれないが、ゲーム世界側と現実世界側のダブル主人公スタイルで、両者の世界が物理的に交わらないというスタイルはなかなか斬新ではないかと感じた。

 

「実況と解説」という役割については、ややオマケ的な要素ではあるものの、舞台装置としてきっちりその役割を果たしており、作品のオリジナル性を高めるのに役立っていると思う。

12話できっちり完結するため、非常にオススメしやすい作品である。

 

以下はネタバレありの感想です。ご注意ください!

 

メインキャラクターたちの性格がナイス

本作のメインキャラクターたちは、どいつもこいつも気持ちのいいやつばかりで、非常に楽しく見ることができた。

まず、形式上の主役であるツンデレ悪役令嬢リーゼロッテは、婚約者のジークに最初から最後までベタ惚れ状態。ツンデレになった経緯も、その後闇落ちしてしまう流れも全て理解でき、非常に感情移入したくなるキャラクターで、遠藤くん小林さんコンビと一緒に応援したくなる。

そしてその婚約者ジークも、遠藤くんと小林さんの声のおかげもあり、リーゼロッテの魅力を漏らさない。その愛は深く、最後まで彼女の手を手放すことがないので、純愛好き/ドロドロ苦手のわたしはもうお前についていくぞ!という気持ちでいっぱいである。

一方、現実世界サイドはというと、真面目でふつうな男の子の遠藤くんはこっちも小林さんにベタ惚れで、愚直なやつだからそりゃあ応援したくなる。小林さんの天真爛漫さも間違いない。これはCVの花澤香菜が良いというのもあるけれどw

 

主人公達がストレスを排除していってくれるのでとにかく見やすい

作品のテーマとして、ツンデレ悪役令嬢がツンを解放して、本来なら険悪になってしまうところに、遠藤くんと小林さんの実況解説が聞こえることで、その声が聞こえるジークはそのツンデレの本質に気づくことができるという流れが表現される。

ツンデレという、見ていて「あーもうまどろっこしい」とか「勘違いだよ!」という嫌な気持ちを感じさせず、とにかく見ていて気持ちいいのだ。こっちも、そうそうそうだよジーク!リーゼロッテはかわいいだけなんだよ!と言いたくなる。

 

終盤はゲームと現実がクロスする壮大な展開

その設定はポップながら、物語は中盤頃からなかなかシリアスな方向へ。と言っても、そこまで重さは感じさせぬままトントン進んでいくのだが。

そして終盤はとうとうゲーム世界と現実世界がクロスオーバー。神様キャラクターも登場し、なんともスケールの大きい(実際には小さい話なのだが)になっていく。

1クールできっちりここまで描き切られているので、好感が持てる。原作全2巻でサクっと終わってくれるからだろう。

現実世界のキャラにも、ゲーム世界のキャラにも見せ場があり、最後は大団円ともう文句なしである。

 

まとめ

ハッピーな物語が好きな人には、非常にオススメできるアニメだった。とにかくリーゼロッテも他のキャラクターたちもみんな可愛く、応援したくなる!

個人的には、花澤香菜さんの演じる元気な小林さんがクセになるキャラクターだった。彼女の勢いに、私も乗せられて最後まで見てしまったところがある。

 

余談だが、メイン声優に中村悠一杉田智和が入っているのは、やや作為を感じずにはいられなかった……w