FGO、ウマ娘、モンスト、グラブル……日々新たなソーシャルゲームが生まれては消えていくスマートフォンゲームの世界。誰しもが何かしらのソシャゲに熱中していることの多い現代ですが、私はどうにもソシャゲが続かない性分です。どんなに続いても1ヶ月程度が限界。
そんな私ですが、実は、ソシャゲタイプなゲームでないスマートフォンゲームは結構好き。まあ詳しい分類などには詳しくないので、分け方は分からないのですが、例えばカイロソフトに代表されるような買い切りのゲームだったり、広告収入で運営されてるようなインディーゲームだったり。
グラフィックやボリュームは、大手ゲームにはかなわないものの、ワンアイデアできっちり満足のいくところまで体験できるゲームというのが、沢山あるのです。
さて、色々なゲームをインストールしてきた私ですが、そんな中でも特に記憶に残っているゲームがあります。それが『異世界に生きる』と『異世界の闇の中で』という作品です。
ダークな世界観。テキストベースRPGで、プレイはシビアだけど快適。なんども繰り返しプレイしたのを覚えています。
実は、この2作品の作者であるばこゆさんは、現在消息不明となってしまっています。続編制作中とのツイートがあったものの、その後一切音沙汰がないまま、とうとうGoogleやAppleのストアからもアプリが消えてしまい、とうとう幻の作品となってしまったわけです。
……今にして思えば……死は絶対の掟編の焼きまわしにイベント追加するだけという、いわゆる二周目系で勇者編作るのもありだったような……. pic.twitter.com/RcLJoF2LMf
— ばこゆ@異世界に生きる配信中 (@hibakoyu) 2015年8月26日
(Android版であれば、apkファイルを探してきてインストールするという形でプレイが不可能なわけではないが、正規ダウンロードでないところからのアプリ入手はリスクがある)
作者様のその後についての妄想
X(Twitter)の作者様の書き込みを眺めていると、2015年5月にアカウントを開設されて以降、次回作への意欲ツイートに加えて、バグ報告やプレイ報告とのコミュニケーションを積極的にされていたものの、2015年6月19日の『異世界の闇の中で』についてのバグ報告以降はやや次回作制作について慎重になられたのではないかと感じます。
お楽しみ頂いている皆様には本当に申し訳ないです。先ほどリリースした【異世界の闇の中で】に致命的なバグが見つかったため、闇の欠片のリセットと、数日後のランキングのリセットを行います。自分の手腕の無さでこのようになって申し訳ありませんが、何卒ごりかいのほどよろしくお願い致します…。
— ばこゆ@異世界に生きる配信中 (@hibakoyu) 2015年6月19日
そして、そのまま新作が制作されないまま、8月のツイート以降は消息を絶ってしまったのです。
当初は、事故や病気ではないだろうかとも心配したのですが、もしかすると違うかもしれません。
ここからはそんな私の希望を交えた完全な妄想です。もしかすると、作者のばこゆさんは何かしらの要因で、継続して『異世界』シリーズを制作していくモチベーションがなくなってしまったのかもしれません。
急激に増えたプレイヤー数、バグ報告への対応、次回作への期待、様々なプレッシャーに襲われたのかもしれないですし、金銭的・時間的余裕がなくなってしまったのかもしれません。
もう一度、あの作品が楽しめないというのはとても残念ではあるのですが、個人でゲーム開発を行うというところでの様々なストレスを考えると、あまり勝手なことは言えないなと感じる次第です。
群馬ファンタジーとの関係は……?
『異世界に生きる』はもうプレイできませんが、実はそれに似たゲームはプレイできます。それは、2018年にかなりバズった作品『群馬ファンタジー』です。
私も当時、その名前が気になってプレイしたのですが、驚きました。システム、プレイ感、何度もやり直したくなる楽しさ、沢山のところに『異世界に生きる』を感じたのです。
ただ、群馬ファンタジーは、やや下品なコメディ色が強い作品です。そのこともあり、私はこれを「パクリ」だと決めつけていました(今思えば、かなりバズっていたことへの自分的な反発だったのかもしれませんが……)。
ただ、いま改めて振り返ってみると、ただパクったというだけであれだけのクオリティは出せるだろうか、と疑問に思えてきました。スムーズな操作性に育成の楽しさを、ただ群馬という色物を載せただけでは実現できないのではないかと思ったのです。
そこで、『群馬ファンタジー』と『異世界に生きる』のことを改めて調べなおしてみました。もちろん、直接的なつながりは見えませんが、そこにはつながりを示唆するものがいくつか見つかります。
販売元のred boxとscarlet box
『異世界に生きる』の販売元はredbox、『群馬ファンタジー』の販売元はScarlet Box LLC.となっています。どちらも「赤い箱」を連想させる言葉です。明らかに関連性を匂わせています。
製作者のX(Twitter)
先述のとおり、『異世界に生きる』の制作者はばこゆさんです。そして、『群馬ファンタジー』の制作者はてんゆさんです。名前が似通っているだけでなく、お二方ともツイートの頻度や口調が似通っていると感じさせられます。なにより、お二人の初ツイートがこれなのです。
これがツイッターかー
— ばこゆ@異世界に生きる配信中 (@hibakoyu) 2015年5月29日
これがツイートかあ
— てんゆ@群馬ファンタジー配信中 (@TenYuApp) 2017年9月9日
どうでしょう。てんゆさんが、ばこゆさんをリスペクトしているから、という見方もできるかもしれませんが、自分としてはやはり同一人物であるという見方をしたくなってしまいます。
同一人物だとしたらなぜそんなことを?
ばこゆさんが、もう「異世界」シリーズの更新をしたくないと思っている、あるいはなにかしらの事情で更新が不可能な状態におちいった数年後、もしかするとまたゲーム制作欲が沸いてきたり、制作の余裕が出てきたのかもしれません。
しかし、「異世界」シリーズの続編を待ち望む声もその時はまだ多くあったとすると、心機一転別の形で発信しようという結論に至る可能性は十分に考えられます。
それに、群馬ファンタジーは先述の通りかなり「色物」な要素も強いですし、その後の新作『クトゥルフと夢の階段 DreamStairs』などでも、TRPGやクトゥルフ神話といった、ここ数年話題にあがりがちだった要素を使用していて、「異世界」シリーズとはかなり傾向が異なる作品となっています。
これを、元のスタジオから出していると、ファンからの反発があった可能性は否定できません。あえて全く新しいところから再出発したからこそ、好意的に受け入れられたのかもしれないと思えるのです。
終わりに
ここで書いたことは、あくまでも私の妄想です。
ばこゆさんの作るゲームも、てんゆさんの作るゲームも、どちらも非常にクオリティが高く、沢山の時間を楽しませてもらいました。
別人かもしれません。もしかするとこの記事が迷惑をおかけしてしまうことがあるかもしれません(その場合、即刻記事は削除させていただきます)。
ですが、個人的には、ばこゆさんがてんゆさんとして転生し、今もゲーム制作を継続されている、というのが事実であったら嬉しいなと思っています。