ささざめブログ

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【漫画】酔っ払いブライス君が大暴れ『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』(第10巻)の感想

富士とまと原作、村上ゆいち キャラクター原案、リスノ著『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』(第10巻)を紹介/レビュー。

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前巻までの感想

sasazame.hateblo.jp

紹介/感想

前巻で、ドラゴンタートとの死闘(?)を制し、でっかい泡だて器が大活躍した第9巻の続きからスタート。(余談ですが、この作品と出会って以降、泡立て器を見かけると「泡立て器オープン!」と言いたくなる病にかかってしまいました)

赤の大陸の困窮を、なんとか現代料理で救おうということで、最初に登場したのは、
リリアンヌ「タコ!タコよね」
…いいえ。イカでした。

ドン!と猛々しい効果音と集中線でやってきたバタンキューしているイカがなんとも愛らしいですが、主人公・ユーリの腕前を発揮して鮮やかにイカリングを作成して皆の目が輝く結果に。

そんな中でも、ただ美味しいものを作ってハッピー!というわけではなくて、なるべく技術を伝えようと気配りをしている姿だったり、自分の言動が困窮する立場にあった人々にとって失礼だったのではないかと反省する内心だったりと、繊細な描写が作品へ深みを与えています。

その後、イカリングを食べて気絶するリリアンヌを片手でサッと受け止めるカーツ君がかっこよくてお気に入りです(笑)


その後引き続き爆裂種とうもろこしを使ってアレを作るなどの展開もありつつ、ここで登場したのが、皆さんお待ちかねのブライス君。ユーリの手紙を受けて、魔力増強石なるアイテムまで持ち出しながら無理やり転移してきた彼の健気さが胸を打ちます(ちょっと怖い)。

そして、魔力欠乏だという彼にチョコレートを渡すと、なんと酔っ払いに(表紙のブライス君ですね!)。

ここからの展開はもうブライス君ファン必見。ブライス君のユーリへの愛が爆発します。いや、ちょっと色々とやり過ぎでだんだん心配になってくるほどなのですが(笑)

しかし届かぬ想い……。正気を取り戻したブライス君の話を受けて、ユーリのブライス君への心情にも少し変化が起きていそうではあるのですが……。うーん、もどかしい!


10巻ラストは、視点替わって、新キャラ・ダイーズ君のお話。どうやら彼も若くして中々の実力者だけど自身が全く無いタイプの模様で、所謂「なろう主人公」っぽさのあるキャラクター。

ハンノマさんからもらったという短剣のおかげもあり、S級冒険者であるローファス(ダイーズ君からは初心者だと勘違いされている)との出会いがあったり、冒険者ギルドへの初登録があったりと、フレッシュな気持ちになるエピソードでした。

まあしかし、こちらも実は最終的にググンと表に出てきたのはブライス君。まったくユーリがいないここでも、ユーリへの愛が溢れ出て、10巻終了なのでした。

まとめ

今巻は、もうとにかくブライス君祭りでしたね! 彼のファンなら読まない手はない一作でしょう。

物語としては、赤の大陸編(?)が一段落し、新たな章へと入っていくのではないかというところで、これからの展開が楽しみなところです。次巻も楽しみですね!