みたらし団子原作、Nardackキャラクター原案、森野眠子著『元公爵令嬢の就職@COMIC』(第7巻)を紹介/レビュー。
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前巻までの感想
紹介/感想
国から謂れなき罪で追放された後、なぜか現代社会の技術・文化が使われている魔国へと流れ着いた元公爵令嬢・ソフィアが主人公の、追放系お料理ファンタジー。絵柄の優しい雰囲気に反して、めちゃくちゃシビアで、普通に命の危険に晒されまくってるのが印象的な一作の第7巻。
前巻ラスト、謎の一団による襲撃にあった結果、転移魔法石により見知らぬ土地へと単身吹き飛ばされてしまったソフィアが目覚めたところからの続きです。
前巻で既に予見させられていましたが、やはり飛んだ先は、魔族の住む村。これまで人間に見つからぬよう、結界を張りひっそりと暮らしていた彼らに、またもや命を狙われるソフィア。
助けようとしてくれる少女・ミナは可愛いし、村の人達も優しそうな雰囲気だし、なんだかコメディ感の強いシーンなのですが、やってることは中々殺意が高く、笑っていいのか悩みました(笑)
村の人たちとも和解し、主人公のお料理スキルが炸裂。この漫画のお料理シーンは他では見れない楽しさがあるのです!
今回もスキル・魔法をふんだんに活用しながら様々な料理を作っていきます。
スキルの組み合わせにより、炎を操ることにも目覚めたソフィア。覚醒した姿はかっこよさすら出ているほど。でも素材の声に振り回されてあたふたしてるところはソフィアらしくて可愛かったですね。(ホイルにくるまれたキノコたちが「ぬるいよー」なんて言ってるところも可愛いのですが、ちょっと都合がよすぎる気もして複雑な気分だったり笑)
主人公が魔族の村で住人たちに受け入れられているエピソードの一方、こちらも囚われの身となっている、ソフィア狂の3人衆(皇子、聖女、商会会長成金狸)の方にも焦点が。
ぽわぽわお料理漫画には似つかわしくない、妖しい仮面の道化師がグンと物語の中心に入り込んで来たり、謎のスキル「人心編纂」なんてのを繰り出す黒髪の女性も登場したりと、黒幕側の人間がだんだんと表に出てくる状況といったところです。
それにしても相変わらずハードなシナリオだ……。
その後は再度ソフィア視点に戻り、小麦粉ベースの記事を型に流し込んで中にあんこ、チョコ、カスタードを流し入れて焼くアレ(宗教戦争を避けるために明言を避けます)をアレンジした「ソフィア焼き(型がかにパンみたいで可愛い)」を作って、またまた皆に笑顔をもたらしていると、とうとうソフィアの命を直接狙う男・ディックとの対面も。
この男、殺意が高いしやってることが中々チートですね。ハンターハンターで見たアレより強いんじゃないですか?
果たしてソフィアは生き延びることができるのか!というところでバトル展開も楽しめます。
まとめ
やっぱりハードなシナリオで、健気なソフィアを優しい目で見守ることしかできない本作。
個人的には好きなお料理シーンが見れたので満足ですが、欲を言えばもっとお料理してほしい!
今のエピソードに一段落ついたあとの、主人公の料理が人を笑顔にするエピソードが待ち遠しい私でした。